マイセン 炻器胸像 プロセルピナの略奪 ベトガー生誕300年記念

78 マイセン 炻器胸像 プロセルピナの略奪 ベトガー生誕300年記念 

商品コード:R981/BER12
カテゴリー:炻器胸像
タイトル:プロセルピナの略奪
サイズ:H=20.5cm
メモ:1982年製作 原作:ベンジャミン・トーメ(1712年頃) ベトガー生誕300年記念 000002-85287
価格:お問い合わせ下さい。

マイセン通ではなくても、西洋陶磁器にご興味あるかたはヨーロッパにおける磁器の発明者としてヨハン・フリードリッヒ・ベトガー(Johann Friedrich Böttger、1682–1719)名はご存知かも知れませんね。ザクセン選帝侯のアウグスト2世の命により白磁器製法の秘密を発見したベトガーはそれに先立って炻器(ストーンウェア)と呼ばれる赤茶けた色の陶磁器を最初に発明します。この炻器も白磁の発現により需要は無くなりマイセンが20世紀初頭に再びベトガー炻器(Böttgersteinzeug)として登録商標するまでは顧みられない陶磁器素材でした。中国は宜興窯の紫泥の茶器のように主に煎茶道具製作にその独自の赤褐色の陶磁器文化をつくりあげたように、マイセンにおいてはこの赤褐色の炻器は20世紀以降ユーゲントシュティール時代の造形作家たちにより彫像の素材として取り扱われはじめます。20世紀初頭のマイセン作家群のなかでもマックス・エッサー(Max Esser)の「カワウソ(Fischotter 1926年)」やエルンスト・バルラハ(Ernst Barlach)の「父なる神(Gottvater 1923年)」のように炻器を利用した作品がよき見本としてあげられます。さてご覧の作品ですが1982年のベトガー生誕300年を記念して作られた炻器による胸像です。原作は1710年にベンジャミン・トーメ(Johann Benjamin Thomae 1682〜1751年)によって、イタリアバロック芸術の巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini 1598〜1680年)による石像「プロセルピナの略奪(The Rape of Proserpina、1621-1622年)」(ボルゲーゼ美術館所蔵)のプロセルピナの頭部だけを写し取って胸像として作られたもの。トーメはドレスデン宮廷の建築彫刻家としてツヴィンガー宮殿の装飾にたずさわったり、アウグスト2世の日本宮廷の建築装飾にも関わりました。この炻器胸像がベトガー生誕を記念して現代のマイセンで再現された一つの理由にはケンドラー以前のマイセン初期時代において炻器を用いた彫像作品としての価値が認められた所以だという事でしょうか。

文:園田(Article by M.Sonoda)




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